深夜二時。静まり返ったオフィスは、まるで巨大な墓標の中にいるかのような錯覚を覚えるほど、重苦しく、それでいて澄み渡った静寂に包まれている。窓の外に広がる街の灯りは遠く、僕たちの周囲には、サーバーの微かな駆動音と、時折響く建物の軋みだけが漂っている。
この時間、この場所で、僕と彼女――事務員の佐藤さんは、二人きりだ。
昼間の彼女は、誰が見ても非の打ち所がない、完璧な事務員だ。整えられた髪、一点の曇りもないブラウス、そして事務的な、それでいて礼儀正しい微笑み。ミス一つ許さない、規律正しい彼女の姿は、この職場の秩序そのもののように見えた。しかし、今、薄暗い給湯室の蛍光灯の下で僕と向き合っている彼女は、その仮面を完全に脱ぎ捨てている。
「……こんな時間まで、お疲れ様です」
彼女の声は、昼間の事務的なトーンとは全く違う。熱を帯び、どこか湿り気を孕んだ、誘うような低音。彼女の瞳は、眼鏡の奥で潤み、僕の股間をじっと見つめている。その視線には、昼間の理性的で冷静な彼女からは想像もつかない、剥き出しの欲望が宿っていた。
彼女は迷いなく、僕の前に膝をついた。硬い床に膝を突く音が、静寂の中で妙に大きく響く。彼女の手が、僕のズボンのベルトに掛かる。指先が震えているのか、それとも期待に昂っているのか。布地が擦れる音さえ、今の僕には官能的な音楽のように聞こえた。
ゆっくりと、しかし確実に、僕の熱を解放していく。夜の冷気の中で、彼女の吐息が僕の肌に触れるたび、全身の神経が研ぎ澄まされていく。彼女の視線が、露わになった僕の熱い塊を捉えた。その瞬間、彼女の瞳に宿ったのは、獲物を前にした捕食者のような、あるいは崇拝対象を見つけた信徒のような、狂おしいまでの熱情だった。
「……っ、あ……」
彼女の唇が、僕の先端に触れた。熱い。それだけで、脳の芯が痺れるような感覚に襲われる。彼女は、まるで壊れ物を扱うかのような繊細さで、まずは先端をペロペロと舌で転がし、その感触を確かめるようにチロチロと這わせる。
やがて、彼女は大きく口を開き、僕をその温かな口腔へと迎え入れた。
じゅぽじゅぽ、と、湿った、粘り気のある音が静かな給湯室に響き渡る。彼女の喉の奥まで僕を迎え入れようとするその貪欲な動きに、僕は思わず背中を丸め、彼女の頭を抱きしめた。昼間の、あの隙のない事務員の姿はどこにもない。今、僕の目の前で、彼女はただ一人の、性的な悦びに飢えた女として存在している。
ちゅぱちゅぱ、と、彼女の口内が僕を吸い上げる。舌が、亀頭の裏側や筋を執拗に撫で回し、口腔の熱が僕の神経を極限まで追い詰めていく。彼女の喉が、僕を受け入れるたびに、キュッ、キュッという嚥下音が聞こえ、それが僕の快楽をさらに増幅させる。
「はぁ、はぁ……っ、すごい……熱い……」
彼女の瞳が、僕を見上げている。視線が合う。言葉にならない、言葉を超えた、魂の交流のような感覚。彼女の瞳には、僕のすべてを飲み込もうとする意志が満ちている。感覚が遮断され、ただ僕と彼女、そしてこの熱い口腔の感覚だけが世界のすべてになる。
僕は、限界を感じ始めていた。腰が勝手に動き、彼女の口内へと深く突き入れたくなる。彼女もそれを分かっているのか、さらに激しく、より深く、じゅぽじゅぽと音を立てて僕を啜り上げる。喉の奥を突くたびに、全身を電撃が走り抜ける。
「あ、あぁ……っ、来る……っ!」
僕の意識が白濁し、限界が訪れる。彼女は逃がさないと言わんばかりに、僕の根元を両手でしっかりと掴み、口内を真空状態にするかのように、力強く吸い上げた。
ドピュッ、ドピュドピュッ!
熱い塊が、彼女の喉の奥へと叩きつけられる。どくどくと、僕の命の奔流が、彼女の口腔内へと放たれていく。彼女は、その衝撃をすべて受け止めるように、喉を大きく動かし、一心不乱に飲み込み続けている。
びゅるる、と、最後の一滴まで絞り出すように、僕の身体は痙攣した。
静寂が戻る。ただ、僕の荒い呼吸と、彼女の小さく、満足げな吐息だけが残った。
彼女は、ゆっくりと口を離した。口角からは、銀色の糸が引いている。彼女は、僕の熱を、一滴もこぼさないように、最後の一滴まで丁寧に、ごっくんと飲み干した。喉が動くのを、僕は至近距離で見つめていた。
彼女は、口の端を指で拭うと、潤んだ瞳で僕を見つめ、少しだけ頬を赤らめてこう言った。
「……すごく、濃厚で、重たい味がしました……」
その声は、どこまでも艶っぽく、そしてどこか誇らしげだった。
彼女は、乱れた髪を整え、再びあの「完璧な事務員」の表情へと戻っていく。しかし、その瞳の奥には、まだ消えきらない熱が残っている。僕たちは、何も言わず、ただ静かに、夜のオフィスに溶け込んでいった。次に彼女がデスクで僕に挨拶をする時、その唇が、今しがた僕のすべてを飲み込んだばかりであることを、僕だけが知っているのだ。
この時間、この場所で、僕と彼女――事務員の佐藤さんは、二人きりだ。
昼間の彼女は、誰が見ても非の打ち所がない、完璧な事務員だ。整えられた髪、一点の曇りもないブラウス、そして事務的な、それでいて礼儀正しい微笑み。ミス一つ許さない、規律正しい彼女の姿は、この職場の秩序そのもののように見えた。しかし、今、薄暗い給湯室の蛍光灯の下で僕と向き合っている彼女は、その仮面を完全に脱ぎ捨てている。
「……こんな時間まで、お疲れ様です」
彼女の声は、昼間の事務的なトーンとは全く違う。熱を帯び、どこか湿り気を孕んだ、誘うような低音。彼女の瞳は、眼鏡の奥で潤み、僕の股間をじっと見つめている。その視線には、昼間の理性的で冷静な彼女からは想像もつかない、剥き出しの欲望が宿っていた。
彼女は迷いなく、僕の前に膝をついた。硬い床に膝を突く音が、静寂の中で妙に大きく響く。彼女の手が、僕のズボンのベルトに掛かる。指先が震えているのか、それとも期待に昂っているのか。布地が擦れる音さえ、今の僕には官能的な音楽のように聞こえた。
ゆっくりと、しかし確実に、僕の熱を解放していく。夜の冷気の中で、彼女の吐息が僕の肌に触れるたび、全身の神経が研ぎ澄まされていく。彼女の視線が、露わになった僕の熱い塊を捉えた。その瞬間、彼女の瞳に宿ったのは、獲物を前にした捕食者のような、あるいは崇拝対象を見つけた信徒のような、狂おしいまでの熱情だった。
「……っ、あ……」
彼女の唇が、僕の先端に触れた。熱い。それだけで、脳の芯が痺れるような感覚に襲われる。彼女は、まるで壊れ物を扱うかのような繊細さで、まずは先端をペロペロと舌で転がし、その感触を確かめるようにチロチロと這わせる。
やがて、彼女は大きく口を開き、僕をその温かな口腔へと迎え入れた。
じゅぽじゅぽ、と、湿った、粘り気のある音が静かな給湯室に響き渡る。彼女の喉の奥まで僕を迎え入れようとするその貪欲な動きに、僕は思わず背中を丸め、彼女の頭を抱きしめた。昼間の、あの隙のない事務員の姿はどこにもない。今、僕の目の前で、彼女はただ一人の、性的な悦びに飢えた女として存在している。
ちゅぱちゅぱ、と、彼女の口内が僕を吸い上げる。舌が、亀頭の裏側や筋を執拗に撫で回し、口腔の熱が僕の神経を極限まで追い詰めていく。彼女の喉が、僕を受け入れるたびに、キュッ、キュッという嚥下音が聞こえ、それが僕の快楽をさらに増幅させる。
「はぁ、はぁ……っ、すごい……熱い……」
彼女の瞳が、僕を見上げている。視線が合う。言葉にならない、言葉を超えた、魂の交流のような感覚。彼女の瞳には、僕のすべてを飲み込もうとする意志が満ちている。感覚が遮断され、ただ僕と彼女、そしてこの熱い口腔の感覚だけが世界のすべてになる。
僕は、限界を感じ始めていた。腰が勝手に動き、彼女の口内へと深く突き入れたくなる。彼女もそれを分かっているのか、さらに激しく、より深く、じゅぽじゅぽと音を立てて僕を啜り上げる。喉の奥を突くたびに、全身を電撃が走り抜ける。
「あ、あぁ……っ、来る……っ!」
僕の意識が白濁し、限界が訪れる。彼女は逃がさないと言わんばかりに、僕の根元を両手でしっかりと掴み、口内を真空状態にするかのように、力強く吸い上げた。
ドピュッ、ドピュドピュッ!
熱い塊が、彼女の喉の奥へと叩きつけられる。どくどくと、僕の命の奔流が、彼女の口腔内へと放たれていく。彼女は、その衝撃をすべて受け止めるように、喉を大きく動かし、一心不乱に飲み込み続けている。
びゅるる、と、最後の一滴まで絞り出すように、僕の身体は痙攣した。
静寂が戻る。ただ、僕の荒い呼吸と、彼女の小さく、満足げな吐息だけが残った。
彼女は、ゆっくりと口を離した。口角からは、銀色の糸が引いている。彼女は、僕の熱を、一滴もこぼさないように、最後の一滴まで丁寧に、ごっくんと飲み干した。喉が動くのを、僕は至近距離で見つめていた。
彼女は、口の端を指で拭うと、潤んだ瞳で僕を見つめ、少しだけ頬を赤らめてこう言った。
「……すごく、濃厚で、重たい味がしました……」
その声は、どこまでも艶っぽく、そしてどこか誇らしげだった。
彼女は、乱れた髪を整え、再びあの「完璧な事務員」の表情へと戻っていく。しかし、その瞳の奥には、まだ消えきらない熱が残っている。僕たちは、何も言わず、ただ静かに、夜のオフィスに溶け込んでいった。次に彼女がデスクで僕に挨拶をする時、その唇が、今しがた僕のすべてを飲み込んだばかりであることを、僕だけが知っているのだ。
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