静まり返った深夜の設計事務所。窓の外には都会の夜景が広がっているけれど、この部屋の中は、ただ、彼がシャーペンを走らせるカチカチという微かな音と、空調の低い唸り声だけが支配していた。
私の彼は、非常に優秀な建築家だ。常に冷静で、論理的で、どんなに複雑な構造計算も、まるで魔法のように美しく図面に落とし込んでしまう。眼鏡の奥の瞳は鋭く、仕事に向き合う時の彼の横顔は、どこまでも知的で、近寄りがたいほどの気品すら漂っている。そんな彼が、私の恋人なのだという事実に、いつも密かな誇らしさを感じていた。
けれど、その日の夜は、空気が違っていた。
彼が設計している新しいプロジェクトの資料を整理するために、私は彼のデスクのすぐ横に立っていた。大きなデスクの上には、何枚もの設計図が広げられ、定規やコンパス、模型のパーツが整然と並んでいる。その、整いすぎた、知的な空間。そのすぐ下で、何が起きるなんて、その時の私は微塵も思っていなかった。
「……ちょっと、こっちに来て」
低く、掠れた声が響いた。彼がペンを置き、眼鏡を指先で押し上げる。その視線が、設計図ではなく、私を真っ直ぐに射抜いた。彼の瞳には、いつもの冷静さはなく、代わりにどろりとした、剥き出しの性的な衝動が宿っていた。
私は導かれるように、大きなデスクの下へと潜り込んだ。
私の彼は、非常に優秀な建築家だ。常に冷静で、論理的で、どんなに複雑な構造計算も、まるで魔法のように美しく図面に落とし込んでしまう。眼鏡の奥の瞳は鋭く、仕事に向き合う時の彼の横顔は、どこまでも知的で、近寄りがたいほどの気品すら漂っている。そんな彼が、私の恋人なのだという事実に、いつも密かな誇らしさを感じていた。
けれど、その日の夜は、空気が違っていた。
彼が設計している新しいプロジェクトの資料を整理するために、私は彼のデスクのすぐ横に立っていた。大きなデスクの上には、何枚もの設計図が広げられ、定規やコンパス、模型のパーツが整然と並んでいる。その、整いすぎた、知的な空間。そのすぐ下で、何が起きるなんて、その時の私は微塵も思っていなかった。
「……ちょっと、こっちに来て」
低く、掠れた声が響いた。彼がペンを置き、眼鏡を指先で押し上げる。その視線が、設計図ではなく、私を真っ直ぐに射抜いた。彼の瞳には、いつもの冷静さはなく、代わりにどろりとした、剥き出しの性的な衝動が宿っていた。
私は導かれるように、大きなデスクの下へと潜り込んだ。
✦ コメント ✦
まだコメントはありません。
コメントするには Xログイン が必要です。