深夜の音楽スタジオは、まるで外界から切り離された別世界のようだった。防音壁に囲まれた重苦しいほどの静寂。時折、機材が発する微かな電気的なノイズと、エアコンの低い唸りだけが、この空間が生きていることを教えてくれる。窓一つない、遮光カーテンで完全に閉ざされた暗がりのなか、赤っぽいインジケーターの光だけが、機材の列をぼんやりと浮かび上がらせていた。
彼がベースの弦を弾き終え、楽器をスタンドに戻す音が、静かな部屋に響く。ミュージシャンである彼は、音に対して異常なほど敏感で、同時に、その音に支配されている。彼と一緒にいると、私もその音の渦に巻き込まれてしまう。今日のレコーディングは予定より大幅に遅れ、時計の針はとうに午前三時を回っていた。
「……少し、休憩しようか」
彼の掠れた声が、暗闇の中に溶け込む。彼が私を見つめる瞳には、音楽への情熱とはまた別の、もっと原始的で、剥き出しの欲望が宿っていた。私は言葉を返す代わりに、ただ頷いた。スタジオの重い空気は、すでに性的な緊張感で満たされていた。
彼がベースの弦を弾き終え、楽器をスタンドに戻す音が、静かな部屋に響く。ミュージシャンである彼は、音に対して異常なほど敏感で、同時に、その音に支配されている。彼と一緒にいると、私もその音の渦に巻き込まれてしまう。今日のレコーディングは予定より大幅に遅れ、時計の針はとうに午前三時を回っていた。
「……少し、休憩しようか」
彼の掠れた声が、暗闇の中に溶け込む。彼が私を見つめる瞳には、音楽への情熱とはまた別の、もっと原始的で、剥き出しの欲望が宿っていた。私は言葉を返す代わりに、ただ頷いた。スタジオの重い空気は、すでに性的な緊張感で満たされていた。
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