夏の夜特有の、湿り気を帯びた重たい空気が部屋に淀んでいる。扇風機の首振る音だけが、静寂をかえって際立たせていた。僕はベッドに横たわりながら、隣の部屋から聞こえてくる水の音に耳を澄ませていた。
義弟の蓮。両親の再婚によって家族となった彼は、僕にとって、守るべき存在であると同時に、どうしても目を逸らせなくなるほどに危うい存在だった。彼は最近、女装を趣味にしている。最初はただの遊びだと思っていたが、その姿があまりにも美しく、そして彼自身の身体が持つ曲線が、あまりにも女性的なものへと変貌していく様を見るたび、僕の心には言いようのない葛藤が渦巻いていた。
浴室のドアが開く音がした。
廊下を歩く、微かな足音。そして、僕の部屋のドアが、遠慮がちに、けれど確実に開けられた。
「……まだ、起きてる?」
消え入りそうな、けれど鈴の音のように澄んだ声。
そこに立っていたのは、湯上がりの蓮だった。濡れた髪が白い額に張り付き、滴る水滴が、彼の細い鎖骨を伝って、ゆったりとしたTシャツの襟元へと吸い込まれていく。薄手の生地越しでもわかる、華奢な肩のラインと、腰へと続く柔らかな曲線。その姿は、男の弟というよりも、どこまでも儚げな美少女そのものだった。
僕は、喉の奥が焼けるような感覚に襲われた。
家族だ。彼は僕の弟なのだ。そんな理性が、脳内で警鐘を鳴らしている。けれど、目の前にいる彼の、潤んだ瞳と、赤みを帯びた頬、そして無防備に晒されたその肢体は、僕の理性を根底から破壊していくには十分すぎるほどに完成されていた。
「蓮……どうしたんだ、こんな時間に」
絞り出すような僕の声は、自分でも驚くほど掠れていた。
蓮は何も答えず、ただじっと僕を見つめていた。その瞳には、拒絶の色など微塵もない。むしろ、僕の視線がどこを彷徨っているのかを、すべて理解しているかのような、どこか挑発的な、それでいて縋るような光が宿っていた。
彼がゆっくりと歩み寄り、ベッドの端に腰を下ろした。
微かに香る石鹸の匂いと、彼の体温が混じり合い、僕の感覚を麻痺させていく。彼の手が、僕の太ももに触れた。その指先の熱さに、僕は思わず息を呑んだ。
「……ねえ、僕のこと、どう思ってる?」
その問いかけは、もはや逃げ場を奪う宣告だった。
僕はもう、抗うことを止めた。彼の手を掴み、引き寄せるようにして、彼の細い腰を抱き寄せた。Tシャツの下に隠された、柔らかく、しなやかな肉体の感触が、掌を通じて脳に直接突き刺さる。
抵抗はなかった。
むしろ、彼は自ら僕の衣服に手をかけ、欲望を解き放つための儀式を急ぐかのように、手際よく僕を剥き出しにしていった。
露わになった僕の熱を、彼は愛おしそうに見つめた。
そして、跪く。
その仕草さえも、まるで舞台の上で演じているかのように美しく、耽美的だった。
彼の唇が、僕の先端に触れた。
熱い。そして、驚くほど柔らかい。
ちゅぱ、と小さな音が部屋に響く。
彼は、まるで壊れ物を扱うような丁寧さで、けれど貪欲に、僕のそれを口内に迎え入れた。
「ん……っ、ふ……」
喉の奥から漏れる、微かな吐息。
じゅぽ、じゅぽ、と、粘膜が擦れ合う湿った音が、静かな夜の空気を震わせる。
彼の舌が、亀頭の周囲を執拗に、丁寧に、チロチロと這い回る。その繊細な動きの一つひとつが、僕の脊髄を駆け上がり、脳を真っ白な快楽の渦へと叩き込んでいく。
視界が歪む。
感覚が研ぎ澄まされ、彼が僕のものを咥え込む圧迫感、口腔内の熱、そして舌が絡みつく感触だけが、世界のすべてになった。
彼は、僕の反応を楽しむかのように、時折目を細め、上目遣いで僕を覗き込んできた。その瞳に見つめられるたび、僕は自分が、彼という名の底なしの沼に沈んでいくのを自覚した。
ちゅぱちゅぱ、と、より激しく、より深く。
彼は喉の奥まで僕を迎え入れ、嚥下する動きを繰り返す。
じゅるり、と、口腔内の唾液が混じり合い、音を立てる。
その音を聞くたびに、僕の理性はさらに削り取られ、剥き出しの衝動だけが残った。
「あ……、蓮、もう……っ!」
限界だった。
全身の血流が一点に集中し、爆発的な衝動が押し寄せる。
僕は彼の頭を、逃がさないように、けれど壊さないように強く掴んだ。
ドピュッ、ドピュッ、と、熱い塊が、彼の喉の奥へと叩きつけられる。
どくどく、と、脈打つ感覚と共に、僕のすべてが彼の中に放たれていく。
彼は、その激しい放出をすべて受け止めるように、さらに深く、強く、僕を吸い上げた。
びゅるる、と、最後の一滴まで絞り出すように、精液が彼の口内を満たしていく。
僕は、全身の力が抜け、荒い呼吸を繰り返しながら、ただその余韻に身を委ねるしかなかった。
蓮は、口の端から溢れそうになるものを必死に堪え、最後の一滴まで、丁寧に、ごっくん、と喉を鳴らして飲み干した。
彼が口を離したとき、その唇は濡れ、わずかに赤らんでいた。
彼は、少しだけ潤んだ瞳で僕を見上げ、小さく微笑んだ。
そして、僕の耳元で、吐息を漏らしながらこう囁いた。
「……少し、塩気が強くて、重たい感じがするよ。でも、すごく……熱かった」
その言葉を聞いた瞬間、僕の心には、罪悪感とは別の、抗いようのない充足感が広がった。
窓の外では、夜の静寂が続いていたが、僕たちの間には、もう二度と元には戻れない、禁断の熱が確かに刻み込まれていた。
義弟の蓮。両親の再婚によって家族となった彼は、僕にとって、守るべき存在であると同時に、どうしても目を逸らせなくなるほどに危うい存在だった。彼は最近、女装を趣味にしている。最初はただの遊びだと思っていたが、その姿があまりにも美しく、そして彼自身の身体が持つ曲線が、あまりにも女性的なものへと変貌していく様を見るたび、僕の心には言いようのない葛藤が渦巻いていた。
浴室のドアが開く音がした。
廊下を歩く、微かな足音。そして、僕の部屋のドアが、遠慮がちに、けれど確実に開けられた。
「……まだ、起きてる?」
消え入りそうな、けれど鈴の音のように澄んだ声。
そこに立っていたのは、湯上がりの蓮だった。濡れた髪が白い額に張り付き、滴る水滴が、彼の細い鎖骨を伝って、ゆったりとしたTシャツの襟元へと吸い込まれていく。薄手の生地越しでもわかる、華奢な肩のラインと、腰へと続く柔らかな曲線。その姿は、男の弟というよりも、どこまでも儚げな美少女そのものだった。
僕は、喉の奥が焼けるような感覚に襲われた。
家族だ。彼は僕の弟なのだ。そんな理性が、脳内で警鐘を鳴らしている。けれど、目の前にいる彼の、潤んだ瞳と、赤みを帯びた頬、そして無防備に晒されたその肢体は、僕の理性を根底から破壊していくには十分すぎるほどに完成されていた。
「蓮……どうしたんだ、こんな時間に」
絞り出すような僕の声は、自分でも驚くほど掠れていた。
蓮は何も答えず、ただじっと僕を見つめていた。その瞳には、拒絶の色など微塵もない。むしろ、僕の視線がどこを彷徨っているのかを、すべて理解しているかのような、どこか挑発的な、それでいて縋るような光が宿っていた。
彼がゆっくりと歩み寄り、ベッドの端に腰を下ろした。
微かに香る石鹸の匂いと、彼の体温が混じり合い、僕の感覚を麻痺させていく。彼の手が、僕の太ももに触れた。その指先の熱さに、僕は思わず息を呑んだ。
「……ねえ、僕のこと、どう思ってる?」
その問いかけは、もはや逃げ場を奪う宣告だった。
僕はもう、抗うことを止めた。彼の手を掴み、引き寄せるようにして、彼の細い腰を抱き寄せた。Tシャツの下に隠された、柔らかく、しなやかな肉体の感触が、掌を通じて脳に直接突き刺さる。
抵抗はなかった。
むしろ、彼は自ら僕の衣服に手をかけ、欲望を解き放つための儀式を急ぐかのように、手際よく僕を剥き出しにしていった。
露わになった僕の熱を、彼は愛おしそうに見つめた。
そして、跪く。
その仕草さえも、まるで舞台の上で演じているかのように美しく、耽美的だった。
彼の唇が、僕の先端に触れた。
熱い。そして、驚くほど柔らかい。
ちゅぱ、と小さな音が部屋に響く。
彼は、まるで壊れ物を扱うような丁寧さで、けれど貪欲に、僕のそれを口内に迎え入れた。
「ん……っ、ふ……」
喉の奥から漏れる、微かな吐息。
じゅぽ、じゅぽ、と、粘膜が擦れ合う湿った音が、静かな夜の空気を震わせる。
彼の舌が、亀頭の周囲を執拗に、丁寧に、チロチロと這い回る。その繊細な動きの一つひとつが、僕の脊髄を駆け上がり、脳を真っ白な快楽の渦へと叩き込んでいく。
視界が歪む。
感覚が研ぎ澄まされ、彼が僕のものを咥え込む圧迫感、口腔内の熱、そして舌が絡みつく感触だけが、世界のすべてになった。
彼は、僕の反応を楽しむかのように、時折目を細め、上目遣いで僕を覗き込んできた。その瞳に見つめられるたび、僕は自分が、彼という名の底なしの沼に沈んでいくのを自覚した。
ちゅぱちゅぱ、と、より激しく、より深く。
彼は喉の奥まで僕を迎え入れ、嚥下する動きを繰り返す。
じゅるり、と、口腔内の唾液が混じり合い、音を立てる。
その音を聞くたびに、僕の理性はさらに削り取られ、剥き出しの衝動だけが残った。
「あ……、蓮、もう……っ!」
限界だった。
全身の血流が一点に集中し、爆発的な衝動が押し寄せる。
僕は彼の頭を、逃がさないように、けれど壊さないように強く掴んだ。
ドピュッ、ドピュッ、と、熱い塊が、彼の喉の奥へと叩きつけられる。
どくどく、と、脈打つ感覚と共に、僕のすべてが彼の中に放たれていく。
彼は、その激しい放出をすべて受け止めるように、さらに深く、強く、僕を吸い上げた。
びゅるる、と、最後の一滴まで絞り出すように、精液が彼の口内を満たしていく。
僕は、全身の力が抜け、荒い呼吸を繰り返しながら、ただその余韻に身を委ねるしかなかった。
蓮は、口の端から溢れそうになるものを必死に堪え、最後の一滴まで、丁寧に、ごっくん、と喉を鳴らして飲み干した。
彼が口を離したとき、その唇は濡れ、わずかに赤らんでいた。
彼は、少しだけ潤んだ瞳で僕を見上げ、小さく微笑んだ。
そして、僕の耳元で、吐息を漏らしながらこう囁いた。
「……少し、塩気が強くて、重たい感じがするよ。でも、すごく……熱かった」
その言葉を聞いた瞬間、僕の心には、罪悪感とは別の、抗いようのない充足感が広がった。
窓の外では、夜の静寂が続いていたが、僕たちの間には、もう二度と元には戻れない、禁断の熱が確かに刻み込まれていた。
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