趣味で通い始めた料理教室は、僕にとって単なるスキルアップの場以上の意味を持つようになっていた。理由は、講師を務める美咲先生の存在だ。彼女は三十代半ばと思わしき、落ち着いた大人の色香を漂わせる女性で、常に清潔感のある白いコックコートに身を包み、その立ち振る舞いはどこまでも凛としていた。包丁を扱う手つきは迷いがなく、食材の扱いも丁寧で、生徒たちからも一目置かれている。そんな彼女の、隙のないプロフェッショナルな姿を見るたびに、僕は言いようのない高揚感と、それとは裏腹な背徳的な欲望を掻き立てられていた。
その日は、本格的なフランス料理のコースを学ぶ日だった。キッチンには、炒めた玉ねぎの香ばしい匂いや、バターが溶ける芳醇な香り、そしてハーブの爽やかな香りが充満していた。コンロの熱気と、調理に集中する生徒たちの熱気が混ざり合い、独特の濃密な空気がその場を支配している。僕は、彼女が指示したソースの仕上げに全神経を集中させていたが、ふとした瞬間に視界の端に映る彼女の、細い腰のラインや、作業に没頭する真剣な横顔に、どうしても意識が向いてしまうのだ。
その日は、本格的なフランス料理のコースを学ぶ日だった。キッチンには、炒めた玉ねぎの香ばしい匂いや、バターが溶ける芳醇な香り、そしてハーブの爽やかな香りが充満していた。コンロの熱気と、調理に集中する生徒たちの熱気が混ざり合い、独特の濃密な空気がその場を支配している。僕は、彼女が指示したソースの仕上げに全神経を集中させていたが、ふとした瞬間に視界の端に映る彼女の、細い腰のラインや、作業に没頭する真剣な横顔に、どうしても意識が向いてしまうのだ。
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