視界が完全に閉ざされると、世界は音と肌の温もり、そして微かな匂いだけで構成されるようになる。
照明を落とした、それさえも存在を感じさせない漆黒の部屋。私は、目隠しをされているわけではない。ただ、部屋が深淵のような暗闇に包まれているだけで、どこに何があるのか、彼がどこに立っているのかさえ、確信を持つことができない。
視覚という、人間が最も頼りにしている感覚を奪われることは、同時に他の感覚を暴力的なまでに研ぎ澄ませる儀式でもある。
暗闇の中で、私の耳は彼の呼吸の微かな変化を逃さない。
重く、熱を帯びた吐息が、すぐ近くで聞こえる。その呼吸の乱れが、彼が今、どれほどの昂ぶりを感じているかを物語っている。
そして、私の指先が、暗闇の中で彼を探し当てる。
布越しに感じる、あるいは直接肌に触れる、彼の熱。その熱が、私の肌を通して脳へと直接響いてくる。
視覚がないからこそ、彼が私のすぐそばにいるという事実が、より濃密な質量を持って私を圧倒する。
彼の手が私の髪を掬い上げ、ゆっくりと、しかし抗えない力強さで、私を彼の足元へと導く。
暗闇の中では、距離感さえも曖昧になる。彼がどこまで近づいてくるのか、いつ、どこに彼の手が触れるのか。その予測がつかない不安が、心地よい緊張となって私の背筋を駆け抜ける。
そして、私の唇が、彼の熱い塊に触れた瞬間、世界は音と感触の渦へと変貌した。
じゅぽ、じゅぽ、と、粘膜が擦れ合う湿った音が、静まり返った部屋に異様に大きく響く。
暗闇の中で、その音だけが鮮明な色彩を持って立ち上がる。
舌の先で、彼の脈動を感じ取る。硬く、熱く、そして生き物のように力強く脈打つその感触。
ちゅぱちゅぱ、と、音を立てて吸い上げるたびに、私の口内は彼の熱量で満たされていく。
視覚がない分、彼の肉体の質感、硬さ、そしてそこから放たれる生命のエネルギーが、直接脳髄に叩き込まれるような感覚だ。
彼は、私の頭を強く掴み、その動きを促す。
暗闇の中で、彼の荒い呼吸が、私の耳元で爆風のように吹き付ける。
「あ、……っ、……」
彼の漏らす、掠れた声。それが、彼が限界に近いことを教えてくれる。
その時、彼の体が大きく震えた。
それまで感じていた、じわじわとした熱が、突如として爆発的な圧力へと変わる。
どぴゅ、どぴゅどぴゅ、と、喉の奥を突き上げるような、強烈な射精の衝撃。
暗闇の中で、熱い塊が、私の口内の粘膜を容赦なく叩いていく。
それは、まるで熱い奔流が、私の身体の深部へと直接注ぎ込まれるかのような感覚だった。
視覚がないからこそ、その「熱」の広がりが、より鮮烈に、より幻想的に脳裏に焼き付く。
喉の奥を、熱い、濁った液体が、どくどくと、激しく、何度も何度も満たしていく。
逃げ場のない暗闇の中で、私はただ、その熱い衝撃を受け止めることしかできない。
溢れ出しそうになるそれを、私は必死に、喉の奥へと押し込み、飲み込んでいく。
ごっくん、と、重い塊を飲み下すたびに、喉の筋が震える。
口の端から一滴も零さないように、彼は私の口を塞ぐようにして、最後の一滴までを絞り出すように突き上げる。
じゅるり、と、最後の一滴を吸い上げる音さえも、暗闇の中では神聖な儀式のように聞こえた。
ようやく訪れた静寂。
しかし、私の口内には、まだ彼の熱が、重い感触が、残っている。
飲み込んだ後の、喉の奥に広がる、あの独特の、塩気を含んだ、重厚な感覚。
それは、彼という存在そのものを、身体の内部に取り込んだような、抗いようのない充足感だった。
暗闇の中で、私はただ、自分の喉を通り過ぎていった、あの熱い奔流の余韻に浸っている。
視覚を奪われたからこそ、私は彼を、彼の一部を、これほどまでに深く、生々しく、身体の芯まで感じることができたのだ。
暗闇はまだ、深く、重く、私たちを包み込んでいる。
けれど、私の内側には、彼が注ぎ込んだ熱が、消えることなく脈打ち続けていた。
照明を落とした、それさえも存在を感じさせない漆黒の部屋。私は、目隠しをされているわけではない。ただ、部屋が深淵のような暗闇に包まれているだけで、どこに何があるのか、彼がどこに立っているのかさえ、確信を持つことができない。
視覚という、人間が最も頼りにしている感覚を奪われることは、同時に他の感覚を暴力的なまでに研ぎ澄ませる儀式でもある。
暗闇の中で、私の耳は彼の呼吸の微かな変化を逃さない。
重く、熱を帯びた吐息が、すぐ近くで聞こえる。その呼吸の乱れが、彼が今、どれほどの昂ぶりを感じているかを物語っている。
そして、私の指先が、暗闇の中で彼を探し当てる。
布越しに感じる、あるいは直接肌に触れる、彼の熱。その熱が、私の肌を通して脳へと直接響いてくる。
視覚がないからこそ、彼が私のすぐそばにいるという事実が、より濃密な質量を持って私を圧倒する。
彼の手が私の髪を掬い上げ、ゆっくりと、しかし抗えない力強さで、私を彼の足元へと導く。
暗闇の中では、距離感さえも曖昧になる。彼がどこまで近づいてくるのか、いつ、どこに彼の手が触れるのか。その予測がつかない不安が、心地よい緊張となって私の背筋を駆け抜ける。
そして、私の唇が、彼の熱い塊に触れた瞬間、世界は音と感触の渦へと変貌した。
じゅぽ、じゅぽ、と、粘膜が擦れ合う湿った音が、静まり返った部屋に異様に大きく響く。
暗闇の中で、その音だけが鮮明な色彩を持って立ち上がる。
舌の先で、彼の脈動を感じ取る。硬く、熱く、そして生き物のように力強く脈打つその感触。
ちゅぱちゅぱ、と、音を立てて吸い上げるたびに、私の口内は彼の熱量で満たされていく。
視覚がない分、彼の肉体の質感、硬さ、そしてそこから放たれる生命のエネルギーが、直接脳髄に叩き込まれるような感覚だ。
彼は、私の頭を強く掴み、その動きを促す。
暗闇の中で、彼の荒い呼吸が、私の耳元で爆風のように吹き付ける。
「あ、……っ、……」
彼の漏らす、掠れた声。それが、彼が限界に近いことを教えてくれる。
その時、彼の体が大きく震えた。
それまで感じていた、じわじわとした熱が、突如として爆発的な圧力へと変わる。
どぴゅ、どぴゅどぴゅ、と、喉の奥を突き上げるような、強烈な射精の衝撃。
暗闇の中で、熱い塊が、私の口内の粘膜を容赦なく叩いていく。
それは、まるで熱い奔流が、私の身体の深部へと直接注ぎ込まれるかのような感覚だった。
視覚がないからこそ、その「熱」の広がりが、より鮮烈に、より幻想的に脳裏に焼き付く。
喉の奥を、熱い、濁った液体が、どくどくと、激しく、何度も何度も満たしていく。
逃げ場のない暗闇の中で、私はただ、その熱い衝撃を受け止めることしかできない。
溢れ出しそうになるそれを、私は必死に、喉の奥へと押し込み、飲み込んでいく。
ごっくん、と、重い塊を飲み下すたびに、喉の筋が震える。
口の端から一滴も零さないように、彼は私の口を塞ぐようにして、最後の一滴までを絞り出すように突き上げる。
じゅるり、と、最後の一滴を吸い上げる音さえも、暗闇の中では神聖な儀式のように聞こえた。
ようやく訪れた静寂。
しかし、私の口内には、まだ彼の熱が、重い感触が、残っている。
飲み込んだ後の、喉の奥に広がる、あの独特の、塩気を含んだ、重厚な感覚。
それは、彼という存在そのものを、身体の内部に取り込んだような、抗いようのない充足感だった。
暗闇の中で、私はただ、自分の喉を通り過ぎていった、あの熱い奔流の余韻に浸っている。
視覚を奪われたからこそ、私は彼を、彼の一部を、これほどまでに深く、生々しく、身体の芯まで感じることができたのだ。
暗闇はまだ、深く、重く、私たちを包み込んでいる。
けれど、私の内側には、彼が注ぎ込んだ熱が、消えることなく脈打ち続けていた。
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